シャンプーのやり方は施術によって工程が変わる!?

「シャンプーテストに合格したから」と言っても、全てのシャンプーを任されるわけではありません。
それは、施術内容によってシャンプーのやり方を変えなくてはならないからです。




『シャンプーのやり方』ってなに??





と、思われた方のために、簡単に分類してみました。



1、シャンプーカットのシャンプー

2、パーマのシャンプー

3、ストレートパーマ(縮毛矯正)のシャンプー

4、カラーのシャンプー

5、ヘアマニキュアのシャンプー



と、だいたいこんな感じで分類できます。

では、各シャンプーのやり方を一つずつ見ていきましょう。




1、シャンプーカットのシャンプー

シャンプーカット時のシャンプーは、ワンシャン(ワンシャンプー)・ツーシャン(ツーシャンプー)と2種類のシャンプーをします。

美容室によってはワンシャンのことをAシャン、ツーシャンのことをBシャンと呼んだりします。私の勤めていた美容室はこの呼び方でした。


でも、ここではワンシャンプー・ツーシャンプーで説明していきます。



ワンシャンプーとは?
ワンシャンプーは時間をかけずに簡単にするシャンプーです。
髪の毛の汚れやスタイリング剤などを簡単にとることが目的です。



ツーシャンプーとは?
ツーシャンプーはしっかり頭を洗うシャンプーで、ワンシャンプーより時間をかけて洗います。
頭皮や髪の毛の汚れをとることと、気持ちの良いシャンプーをすることが目的です。



シャンプーのやり方やその目的は、美容室によって微妙に異なります。

施術や目的に合わせてシャンプーをしましょう。






2、パーマのシャンプー

パーマ時のシャンプーは、パーマ前にワンシャンプーを1回します。
このとき気を付けることは、頭皮を洗うのではなく髪の毛の汚れをとることです。




その理由は・・・?




<頭皮をしっかり洗わない理由>


パーマ前シャンプーで頭皮をしっかり洗うと、頭皮を覆っている皮脂膜を奪います。皮脂膜を奪うと肌が敏感になり、薬剤(パーマ液)がしみる原因になります。

出来るだけ皮脂膜を保持するためにも、頭皮をしっかり洗うのはやめましょう。


<髪の毛の汚れをとる理由>


パーマ前シャンプーは、髪の毛についている外気の汚れやスタイリング剤など、髪の毛の汚れをとりましょう。髪の毛の汚れをとることで、薬剤(パーマ液や前処理剤)の浸透を良くします。

パーマのかかりをよくするためにも、髪の毛の汚れをしっかりとりましょう。





パーマ前シャンプーで気を付けるのは、主にこの2つです。

これを気を付けることで、頭皮に負担をかけずにパーマをしっかりかけることができます。



ポイントは『優しく簡単にっ!』です。



ちなみに、パーマをかけた後はシャンプーはしません。




3、ストレートパーマ(縮毛矯正)のシャンプー

ストレートパーマや縮毛矯正時のシャンプーは、パーマ前シャンプーと気を付けることは同じです。ただ一つ違うことは、一液の塗布後に薬剤をしっかり流さないといけないことです。

一液が髪の毛に残っていると、髪の毛がストレートに伸びなかったり髪の毛を傷めたりします。




一液のお流しは・・・?




ワンシャンプーで流します。
(流し方は美容室により異なります)

これは、ストレートの一液を髪の毛に残さないのが目的です。

気を付けることは、髪の毛が軟化しているのでパーマ前シャンプーの時より、さらに優しく洗い流すことです。



ストレートパーマや縮毛矯正は、髪の毛が長くて毛量の多いお客様がほとんどなので、一液の流し残しに気を付けましょう。(そのときのシャンプーは、優しく丁寧に!)





4、カラーのシャンプー

カラー時のシャンプーは、カラー前のシャンプーとカラー後のシャンプーの2種類あります。カラー前シャンプーは、髪の毛の汚れがひどい場合のみにワンシャンプーをします。

でも、仕上がりを良くするために、必ずカラー前シャンプーをする美容室もあります。



<カラー前のシャンプー>

カラー前シャンプーは、パーマ前シャンプーと同じようにワンシャンプーをします。
頭皮の皮脂膜を出来るだけ奪わないように優しくシャンプーし、髪の毛の汚れやスタイリング剤はしっかりとりましょう。

優しくシャンプーすることで、カラー塗布時(塗布後)の薬剤からの刺激を和らげます。
また、髪の毛の汚れをしっかり落とすことで、仕上がりを良くします。



<カラー後のシャンプー>

カラー後のシャンプーは、ワンシャンプーはせずツーシャンプーのみ行います。
それは、シャンプーによる色落ちを防ぐのとカラー剤による頭皮の負担を和らげるためです。




でも、その前にっ!




乳化をしっかりして、頭皮や髪の毛に付いているカラー剤を落としやすくしましょう。

これをしないとカラー剤が頭皮に残りやすくなり、頭皮が痒くなったり湿疹ができたりする場合があります。色の定着も微妙に変わってくるので乳化はしっかりしましょう。
(乳化に時間と力をかけすぎると、逆に髪と頭皮を傷めるので要注意!)




5、ヘアマニキュアのシャンプー

ヘアマニキュア時のシャンプーは、マニキュア塗布前にワンシャンプー、マニキュア塗布放置後にツーシャンプーを行います。



<ヘアマニキュア前のシャンプー>

ヘアマニキュア前のシャンプーは、ワンシャンプーで髪の汚れをしっかり落としましょう。髪の毛に汚れが残っていると、色ムラの原因になります。




シャンプーの力加減は・・・?




ヘアマニキュアの場合、頭皮に薬剤を付けないのでしっかりシャンプーしても大丈夫です。
でも、頭皮に傷が付くようなシャンプーはNGです。



<ヘアマニキュア後のシャンプー>

ヘアマニキュア後のシャンプーは、ツーシャンプーを短絡し簡単にしましょう。何度もシャンプーしていると、せっかく塗ったマニキュアがおちてしまいます。
(シャンプーを短絡化し過ぎるとマニキュアが髪に残るので要注意!)



シャンプーのやり過ぎにも注意は必要ですが、短絡化し過ぎにも注意が必要です。





|シャンプーのやり方(まとめ)

このように、シャンプーのやり方は施術によって異なります。

髪の毛を洗うのか、頭皮を洗うのか、気持ちよくなってもらうのか・・・施術によってシャンプーのやり方を変えなくてはなりません。


私は、この微妙な違いを上手く使い分けることができませんでした。

シャンプーテストに合格しているのに・・・、施術によってはシャンプーに入れないことも・・・。




シャンプー技術とは、施術やお客様によって変化する!




リキシャンが好きなお客様、丁寧なシャンプーが好きなお客様、優しく弱めのシャンプーが好きなお客様など、お客様によってシャンプーのやり方は変化します。

パーマ、カラーストレートパーマなど、施術によっても同じです。


全ての要望に対応できなくても、ポイントを抑えて対応するようにしましょう。






美容室で働き始めると、最初に覚える技術がシャンプーです。

美容師アシスタントや見習いの方はシャンプーテストの合格に満足せず、スタイリストになるまでシャンプー技術の質を高める努力をましょう!






まぁ、私みたいに後で苦労したいのなら別ですが・・・(汗)






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