お金に縁がなく、毎日質素な生活をしています。
「うぅ~ん、質素と言うか・・・」
ギリギリの生活と言った方がいいのでしょうか?
家には必要最低限のものしかなく、1日3度の食事も恥ずかしくて人に見せれないようなものです。
私は、そんな生活を3ヶ月ぐらい続けていました。
そんなある日のことです。
私のお昼休憩とS店長のお昼休憩が重なってしまいました。
「やばい!!」
私は思いました。
それは、私のお粗末なお昼ご飯がS店長に見られてしまうからです。
「こんなものを食べていると知られたら心配される・・・」
と思った私は、何とかお昼休憩の時間をずらそうとしてみましたが・・・無駄な抵抗でした。
私は仕方なく、S店長と一緒にお昼休憩をしました。
私のお昼ご飯は、自家製ホットケーキです。
それをラップに包んで・・・
自家製ホットケーキと言うと聞こえはいいですが、見た目は・・・微妙です。
あえて言葉で表現すると、「失敗したクッキーが大きくなった」といった感じでしょうか?
さすがに人前でこんなものを食べると・・・、心配され同情されます。
S店長のリアクションは・・・?
私の思い描いた通りでした。
S店長は、私のお昼ご飯を見て心配しだしたのです。
家で何を食べているのか?
一人暮らしで困ったことはないか?
生活費は大丈夫か?
など・・・
いろいろ聞かれました。
そして、私は答えられる範囲で答えました。
S店長には知られたくなかったのに・・・
まぁ、いつかは分かることです。
仕方ありません。
次の日。
私は、会社にある使わない炊飯器をもらいました。
どうやら、S店長が気をまわしてくれたみたいです。
私の家に炊飯器がないことを気に留めてくれたのでしょう。
炊飯器を買うお金がない私は、ありがたく炊飯器をいただきました。
今日からお米が食べれます!!
数日後。
今度は先生に布団と枕をいただきました。
使わないから使っていいとのことでした。
私の部屋には、マンションの備品のパイプベッドがあるだけで布団も枕もありません。
いつも寝るときは、厚着をしてパイプベッドの上に直接寝ていました。
枕はないので、自分の腕枕で眠ります。
でも、今日から布団をかけて枕で寝れます!!
また数日後には・・・
今度はA店長からテレビをもらいました。
古くて使わないテレビがあるから使っていいとのことでした。
私の部屋にはテレビもありません。
これから毎日テレビのニュースが見れます!!
などなど・・・
私が美容師アシスタントのころは、先輩方にいろんなものを頂きました。
炊飯器や布団、テレビなど様々なものです。
もちろんこれは、私から「下さい!」と言ったわけではありません。
私が生活に困っていたのを知って、みんなが助けてくれたのです。
私は、心から感謝しました。
あの時は、本当にありがとうございます。
そして、全てのきっかけはS店長とのお昼休憩です。
S店長、本当にありがとうございます。
私がみんなに頂いたものは物ではなく、相手を思いやる心だったのだと思います。
この頂いた物は・・・
実は、みんなの思いやりが形になったものなのです。
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