何店舗もある美容室では、美容師アシスタントの転勤はよくあることです。
美容師アシスタントが辞めると求人募集でアシスタントを補う場合もありますが、何店舗もある美容室ではほとんどが店舗同士の転勤で補います。
私の初転勤は・・・??
私の働く美容室は5店舗以上あったので・・・
もちろん後者の店舗同士の転勤でスタッフを補います。
私の場合は、美容室に就職して1ヵ月が過ぎたころに転勤の話がきました。
就職して1ヵ月と言ったら、ちょうど仕事やお店の雰囲気に慣れてくるころです。
そんな時期に転勤!?
・・・そうです!
転勤の話は、ある日突然訪れるのです!!
朝の朝礼が終わり、私は店長に呼び出されました。
「もしかして、お客様からのクレーム??それとも・・・」
私は仕事中に何かをやらかしてしまったかと不安になりました。
恐がる気持ちを抑えながら、恐る恐る店長の待つ休憩室に向かうと・・・
「本店に転勤!?」
店長は私に、
「来週から本店に転勤してほしい・・・」
と言いました。
「もしかして、これって戦力外通知??」
と思ったのですが、そうではなく・・・。
本店の1年生が一人辞めたので、暇なK支店から1年生が一人ほしいとのことでした。
しかも、本店のH先輩(スタイリスト)が来月寿退社。
人手が足りなくなるので、真面目そうに見える私に白羽の矢が立ったのです。
「・・・・・・・」
私は少し迷いました。
せっかくK支店にも慣れてきたのに・・・
でも、転勤すると学べる機会は増えるし・・・
考えること約3秒。。。
私は、転勤の話を受け入れました。
なぜかと言うと、この転勤の話は誰にとっても悪くない話だからです。
暇なK支店からスタッフが一人いなくなるとT君の仕事が増えます。仕事が増えるということは学ぶ機会が増えること。私の転勤は、T君にとっても都合のいい話です。
お店側(K支店)からしても、2人より1人の方が戦力を育てやすいはずです。
忙しい本店にスタッフが一人増えるとお店の回転率が上がります。回転率が上がるということは私の仕事が増えること。私の学べる機会が増えるので私にとっても都合のいい話です。
本店側からしても、1年生が2人になると毎月の売り上げをキープさせたまま中間生(スタイリストデビューを控えたアシスタント)を育てやすいはずです。
いろいろ考えた結果、私は今回の転勤の話を受け入れたのです。
と言っても、私に拒否権はなかったみたいで・・・
実は、半強制的に本店の転勤は決まっていました。(汗)
せっかく、お客様やお店の雰囲気に慣れ始めたばかりなのに・・・
少し残念にも思いますが、私は本店への転勤がとても楽しみでした。
美容師アシスタントの転勤は学べることが多い!?
暇な店舗から忙しい本店に転勤するのです。
当然、忙しいので仕事も増えます。
少しでも早く一人前になりたいと思ったら数をこなすのが手っ取り早い近道です。
もちろん、それより効率の良いやり方もあります。
私は早く先輩みたいになりたくて・・・
本店に転勤することで、同期スタッフより少しでも多く学ぼうと思っていました。
そして、実際に転勤してみて学んだことはたくさんありました。
でも一つだけ、私には悩みがありました。
それは、
「同じ店舗で働く同期のT君になんて言おう??」
わずか1ヵ月ちょっとですが、お互い立派な美容師になるために頑張ってきた同期の仲間です。
私だけ本店に行くのは、一人で甘い蜜を本店に吸いに行くみたいで少し気が引けます。
私はT君に何と言ったらいいか悩んでいました。
転勤当日。
私は結局T君に転勤の話をすることができませんでした。
きっと、T君に嫌われるのが怖かったのだと思います。
でも、T君は店長から私が本店に転勤する話を聞いていました。
そして、T君は私に、
「明日から本店に転勤するん??・・・・・・。」
そして最後に
「頑張って!!」
と、私に言ってくれました。
私は少し複雑な気持ちでした。
T君はどんな気持ちなのだろう?
転勤のことを何も言わなかった私のことを嫌いになっただろうか?
それとも・・・
私は平然を装い、K支店最後の日を過ごしました。
少し後味悪いというか・・・。
こういう時は、どんなふうに人に接したらいいか・・・私には分かりませんでした。
転勤すると、学ぶことがたくさんあります。
技術や知識はもちろんのことですが、人間関係についても学べます。
人が変わればやり方も変わります。
言葉遣いや表現の仕方、気の配り方や気の使い方など・・・
その人に合わせて接し方を変えていかなければなりません。
もちろん自分を貫くのも有ですが・・・
美容師アシスタント時代は学ぶ時期です。
自分を貫くと、自分の成長の幅が狭まります。
そして、スタイリストになったときに困ります。
どうせ転勤するのなら、技術の幅だけではなく考え方の幅も増やしましょう。
私が美容師アシスタントの時は、何度も転勤をしました。
(スタイリストになっても・・・)
そして、いろんな技術と考え方に触れてきました。
自分の幅が広がれば見えないものが見えてきます。
あの時T君に何というべきだったか・・・
これが私の初転勤の思い出です。
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